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2010/12/26

その舞台人としての姿勢は

チャイコフスキーが作曲した最後のオペラ
「イオランタ」が幕を下ろした。

ロシアでは非常にメジャーな作品らしく、
日本で言えば、
…なんだろう…忠臣蔵? みたいな感じ。らしい。
曲もいいし、お話も結構面白い。
(簡単に言えば、盲目の姫の恋話)


ロシア人と一緒に舞台に乗るというのは、
もちろん初めてで、
しかもキャストのほとんどがロシア人だったから、
全体的にどこかロシア的(なのか?な感じで、戸惑うことも多々あったが、結果的にはものすごくたくさんの拾い物があった。


キャストとして、というよりも、舞台人として、
表現力もさることながら、
その舞台人としての姿勢は、今の日本では感じることの少ない非常に秀逸されたものだった。

キャストは、自分に与えられた役を演じる。
演じる上での表現手段は様々だが、それら手段がきちんと目的に到達しているのである。
例えば歌が上手いとか、踊りが綺麗とか、
そんなことだけに目がいかないで、
ちゃんと、
その演じられているキャラクターに目がいくのだ。
「かわいそう」とか「良かったね」とか。

だから、

あぁそういうことか、

と、ハッとさせられた。


それは、自分自身そういう疑問だったりとか課題だったりとか、そういう悶々としたものを抱いていなければ気付くことはできなかったかもしれない。
何も感じず、外国人なんだから当たり前だ、とか、やっぱり本場の人は上手いなぁ、とか、そういう実にならない感情を抱いただけで終わったことだろう。

そしてそれはきっと
海外に行けば誰でもが拾えるものでは決してない。



今回自分が拾ったものは、きっと自分だけのものであり、それを今度は自分が昇華させなければならない。
人のためじゃなく、自分のために。
説明しなければ伝わらないのではなく、自分の演技を見てもらって感じさせる。

感じてもらう。






すったもんだの末に、結局自分自身がしっかりさえしていればいいのだ、というか、自分のことをまずはきちんとやれ、ということを学んだ。
そんなざっくりとした感じだったけど、本当にいい経験をさせてもらった。
関係者各位、スタッフの方々にはたくさんお世話になり、感謝の気持ちでいっぱい。

あらためて、ありがとうございました。



終演後の記念写真
Pf岩崎さん、平岡さん、イオランタ役タマーラさん、レネ王役アナトーリィ先生、リュツィヤさん、ウラジーミルさん、マルタ役エレーナさん、
ブリギッタ役小森さん、ベルトラン役ニコライさん、エブン=ハキヤ役アンドレイさん、ラウラ役マリーナさん、アリメリク役ワレーリィ・イスリャイキンさん、
ロベルト役寺田さん、ボデモン役ワレーリィ・ミキーツキィさん

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