☞出演依頼・演出依頼などお仕事に関するご依頼はこちらからどうぞ✍

☞各公演のチケット予約はこちらからどうぞ✍

2010/06/24

✄ 三週目


2010618日(金)】
昨日は気持ちいい天気だったけど、今日からはずっと梅雨らしい天気だとか…若干気が重くなる。

さて今日は二週間ぶりの病院。
ギプスチェンジの日。

早いな、もう二週間経ったのか…という感じ。
ま、最初の一週間は、ギプスと松葉杖との格闘だったから、感じ方としてはそんなもんかもしれない。
そして、やはりずっと家で静養しているだけでなく仕事で出歩いてもいるから、もしかしたらそういうことも時間の流れと関係あるのかな。
本当はじっとしてる方がいいんだろうけどね^^;

自分なりに、その日その日の目標を作って一日を過ごすと、気も紛れるし、張り合いも出る。
一つの闘い方かな。


さて午前中に来院。
元々予約が取れてなかったので、一時間ぐらい待つ。ま、それも覚悟の上だったからそんなに気にならず。待ち時間を使って台詞を必死で覚える。

診察室に入ると先生が、
「どんな感じですか?
「いやぁ(初めてなんで)よく判んないです(笑)」
「そうでしょうね(笑)」
とギプスの上からぎゅっと足を握られるが、もちろん大して痛くはない。
じゃあギプス替えましょう、と処置室に移動。

まずは切断。
変な形の電動のこぎり? が登場。
他の人の闘病記を読んで知識では知ってたけど、いざ本物を見てみると、ホントにこれでギプスだけを切断できるのか…? と若干疑問。
そして、ギプスにのこぎりの歯を入れる。
やっぱり恐い…が、だんだん慣れてきて、むしろそのウィー…ンという振動でくすぐったくてしょうがない。
歯を入れたところから、今度はオープナーみたいのを隙間に入れて、ガッと開く。
と、ギプスの綿が、最後までちゃんと切れてなく(要するにのこぎりの歯は絶対に足に直接当らない)、そこを専用のはさみで切っていく。
かぱっと外すと、二週間ぶりの生足。
やっぱりそれ相応に痩せてる。
すると看護師さんがバケツにお湯を張って用意してくれて、そこに足を突っ込むと、これがまたえらく気持ちいい。
軽くタオルで拭いてくれて、なんか、すっきり。

そして新しいギプス装着。
二週間前より足が痩せてることもあって、きつく巻かれるも、そんな太くならない。
鍛えられた左足と、…同じくらい…??
それから、踵と土踏まずの間くらいの位置に、黒い少し低めの踵が巻きつけられる。
これで、右足も踵をつけられるようになる。
先生曰く、慣れれば松葉杖ナシでも歩けますよ、と言われるが、実際の所、高さの違いもあるけど、やっぱりちょっと恐くて歩けない。
アキレス腱もそうだけど、ギプスで足首を固定しているせいで曲げられないため、そっちの恐怖の方が強い。
歩く許可が出てるのに、歩けない、このもどかしさ…

とりあえず、ただ立つだけ、とか座った時に踵を意識的につくようする程度。

内心写真を撮ろうと思ってたんだけど、ちょっと、言い出せなくて…結局記憶の中に収めるのみ。残念。リハビリ中の励みにしようと目論んでいたんだけど…
次こそは…!


新しくギプスを変えたことで、イメージとしては、今日からまた再スタート。
全てがまたやり直しの覚悟でいたけど、
お風呂の入り方は特に変化がなく、トイレは、むしろ少し楽になった(右足つけるから)

何人かから励まし&びっくりメールが届く。



次の診察は7/1

今後については相変わらずで、ギプスが取れてからは、最初は加重1/3、次に2/3、そして3/3。それこそ7/31には普通に歩けるでしょう、とのこと。


そして明日は本番。

2010619日(土)】
朝起きて、足の痛みがほとんどない。ギプスを変えたせいか、ギプスと足の間にゆとりがなくて、密着フィット、不思議なくらい今までの痛みがない。
が、ギプスを変えたことで、生活に大きな変化はない。

今日は本番

12:00小屋入りのために10:00に家を出る。
松葉杖生活から学んだ、倍近い時間計算。
これで結構ちょうどよかったりする。

ただ、普段なら一時間で行けるところを二時間前に出るこのジレンマはいかんともしがたい。



行きの電車の中で、荻窪着いてから、歩くかどうかを迷う。
色々考えた挙句、今日は一日仕事だから体力温存も踏まえて、結局タクシーにする。

劇場入りして、車椅子を確認し、場当り・GP、そして本番。


やはり、いろんな面で疲れが蓄積されているのか、疲労感は否めない。
途中、恐ろしく眠くなる。
そして、全て終わった時点で、かなりぐったり。

車椅子は普段使っていないので、慣れるためにも楽屋周りを車椅子を使って移動するが、これで新たなことが判明。

すごく楽。

だから、簡単に衰える。
しんどくても、松葉杖が使えるなら松葉杖を使った方が、結局体のためにはいいような気がする。


さて、本番も無事終わって客出しをしてると、知らない人から何度も声をかけられて、
すごく良かったです、
的な。
怪我のことや車椅子のことは一切触れられなかったので、演出的に成功だったのか…と、少し安堵。
個人的にはいまいちだったんだけど、それも結果が全て。
好評を真摯に受け止める。

帰りはさすがに家までタクシーを使う。
環八を下って用賀インターから高速に乗ってもらい、家まで。
大体7000円くらい。
あー…すごい贅沢だ…こんなこと、もうないよな、と思いながら、ありがたく楽をさせてもらう。
実際、電車だったら一時間~一時間半はかかるところを、僅か30分で帰宅。
これだけでも精神的にかなり楽。



新しいギプスに替えて感じることは、むくみの代わりなのか、足首(外側)が時々痛む。
理由はよく判らないけど、
加重すると途端に痛みが消える。
浮かしてみたり、今まで楽になる体勢を取るとすぐに痛みが出る。
なぜ??

2010620日(日)】
蒸し暑くて目が覚める。
ありがたいことに、これまでの足の痛みはほとんどない。

今日は午後と夜と続けて稽古が入ってる。
移動が大変だ。
そして心配だ。

さて11:00頃に出発のためにタクシーを呼ぶがなかなか捕まらず、結局乗るつもりの電車に一本乗り遅れてしまう。
最近ちょっと油断気味。

気が緩んでいるのか? 何か勘違いしているのか?


さて、実際の移動は、東武練馬から橋本まで。
普通でも一時間以上はかかるのに、結局は二時間半くらいかかってしまう。
ルートとしては、
16:24東武練馬発に乗って一旦下り和光市まで。
和光市からは副都心線で渋谷方面に向かうんだけど、実は和光市駅のホームにはエレベーターがいい具合にあって、すごく使い勝手がいい。
副都心線に乗ったら新宿三丁目駅で下車、都営新宿線に乗り換え。
ここの乗換えが一番大変だと覚悟していたが、意外と近い。
そして、やはりエレベーター・エスカレーターが完備。
都営新宿線に乗ったら、一旦笹塚で京王線に乗り換えて、そのまま一気に橋本まで。
着いたのは18:16

一番心配していた都心での乗り換え。
地下鉄の乗り換えはどこの駅もビミョウに遠かったり、ちょっとした階段がこっそりあったりして、実は知らないと結構恐ろしい目に合う。



さて、京王線の中でのこと。
時間帯もあったんだろうけど、そこそこ混んでて、全然座れない、譲ってくれる人もいない。
いや、譲るべきだとは思わないけど、
でもあまりにも無関心すぎやしないか?

コミュニケーションの取り方や、現実の人間関係が希薄な教育を受けると、こういう人間が育つのか、と。
自分一人で生きてると思ってるんだろうな。

恐ろしい思い込みだ。

しかし、帰りのこと。
JRの橋本駅で、ベンチに座ってた大学生くらいの男の子、かな、あと2分くらいで電車が来るからと思ってホームに立ってたら、
「よかったら座りませんか?
って。
びっくりしたけどすごく嬉しくて、
「あ、でももう電車来そうだし…」
と。でもありがとうございます、を連呼。
なんかかっこいいよね、人間性が、そういうところに出るっていうか。



稽古では、当たり前だがそれなりの神経を使う。
それだけでもそれはそれで結構なエネルギーで、これに、松葉杖のことが加わると、こりゃもう並大抵の精神力と体力じゃないと、心と体のバランスが崩れること間違いなし。
毎日様々な現場に行ってると、もうただそれだけで、気が磨り減っていく。のに…!!?!



ギプスを新しくしてから、時々足首が痛むようになる。
むくみじゃないと思うんだけど、なんか捻挫した時のような…、ピキッって張るような感じというか…


看護しなければならない家族にも負担をかける。
二週間以上続けば、そりゃ疲れるさ。
それなのにあと三週間近くもこの状態が続く。

先が、見えているのか、見えないのか、時々判らなくなる。
参考までに、
新宿三丁目駅構内図

2010621日(月)】
朝、目が覚めて、今週水曜から行く魚沼行きのことを考える…というか、その準備のことを考える。
ウロウロできないからなぁ、どうやって準備しようか…と。

少し気が滅入り気味に感じる。

満てない、というのか。


夜は「カルメン」の稽古。

電車に乗ると、中高生のあまりの無関心さにまた辟易。
別にいいんだけどさ、なんか、意味や意図が違うような気がする。これ見よがしに目の前に立ってやろうかと思うほど。
(そこまでの勇気はない、っていうかそれやったら自分自身も見失いそう)
何が大事で、何が必要なのか、親が判ってないんだろうか。

叱れるのは、親だけなのに。



言葉少な。
それでも稽古が始まると、まぁなんとか…なんだけど、やはり若手のキャストの意識の低さに、疲れもあって、思わず辟易…
「何か判らないことありますか? まぁ、あればいつでも言ってください」
というと、休憩中や稽古後に質問に来るのは男性ばかり。
不感症もここまで来ると呆れて何も言えない。

芸術とは?
何のためにやっているのか?
色々疑問が出てくる。


無関心な中高生に似ている。



と、まぁ…こんな感じ(以上だったけど)になってしまうくらいの、気のなさ。というか、電池切れというのか、全てにイライラし、全てが気に入らない、そんな悪い気の流れにまったく逆らうことができず…

どっかーん!!!

2010622日(火)】
8:00頃、トイレに起きる。
アキレス腱切ってから、この時間帯のトイレが急に増えた。なんでだろう??

今日は家の近くで稽古が昼間にあるだけで、他には出かけないので、そういう意味ではすごく気が楽。

明日から魚沼入り。
準備、準備…この準備も、大変そうだ。
とりあえず紙に書き出して、何度も同じ場所に行かずにすむように考えて行動しないと、途中で折れるかも。よし。

と思ってたけど、準備は思いの外スムーズ。
パンツや着替え等は、畳まれた状態で運ぼうとはしないで、とにかく一箇所に放り投げて(笑)あとで畳む。
仕事関係のものを、最小限にとどめる。
逆に、いっぱい持っていっても、結局そんなにはできないんだから^^;

一つのトランクに二人分。
おー…入った。しかも若干余裕がある。
(持つのは家族…すみません)



最近気になってたことが、実は発声。
6/19の本番辺りから、なんか当たりが悪いような…

もしかして体の軸がずれてきてる?

と思ってて、今日の稽古でちょっと試してみたことが、椅子にちゃんと座って、重心を真っ直ぐにして、ちゃんと両足で踏ん張って、体全体(特に腹筋と背筋)を意識して声を出す。
…と、あ出た…
うーん、軸ってこんな簡単にもずれるのか…

ま、そうだよね^^;

そのかわりと言っちゃあれだけど、すぐ眠くなる。
疲れやすくなってるのか、体力が落ちてるのか。

2010623日(水)】
週末の本番に向けて、今日から魚沼入り。
14:12東京発の新幹線に乗るために、12:30にタクシーを呼ぶ。
最近なかなか電話が繋がらないから警戒して早めに電話したら、なんとすぐに繋がり、あっという間に来てくれた。

ということで一本早い電車に乗れて、余裕で東京駅に到着。
ただ、丸の内線から新幹線乗り場まで行く最初の長いエスカレーターがすごい混雑してて、結局5分くらい待つ。
まぁ仕方ない。


さて、お楽しみの一つ、お弁当を買って、乗車。
車両の一番前の席。入口すぐのところ。
楽だ!

車内では爆睡。

15:42浦佐駅到着。
雨上がりで曇っているが、それでも緑が鮮やか。
前回来た時は、怪我をしたその二日後だったなぁ…

気を満たしたい。

劇場入りして、色々と準備をし、22:00くらいから食事に移動。
途中ホタルを見せてくれる。
幻想的。そして原始的。
光りが、ホタルのみの世界。

夕飯をご馳走になりホテルにチェックインしたのは00:00頃。

部屋に入ってみると、ユニットバスの段差が20cm強あって、こりゃ結構大変だぞ、とちょっと気が締まる。
結局お風呂は断念して、タオルをお湯で浸して体を拭く。
気持ちいい。
そして、ギプスからちょこんと出てる足の指を拭くと、垢がどんどん出る、出る、出る、まだ出る。

が、やっぱり気持ちいい。

2010624日(木)】
夜中に、約一時間おきに、暑くて目が覚める。うとうとが続き、全然休めない。
少しだけエアコンつけよう、でもつけっぱなしはダメだから…(眠)…あ! あぶねぇあぶねぇエアコン消して…(眠)…暑い…エアコンつけ
の繰り返し。
外が明るくなり完全に目が覚め、7:00過ぎかなと思ったら、5:06

…げんなり…

一旦トイレに行き、窓を開けて外の空気を入れたら、涼しくて爽やかな風が入ってくる。
気持ちいい…
そのままもう一度ベッドへ。
今度は熟睡。

9:00前起床。
晴れ。
山が近く川が目の前。
ホテルの目の前にはJRの小出駅があって、五階の部屋からはホームまで完全に見える。一時間に一本くらいの割合で入ってくる電車。
ガラガラ(笑)
こののんびりな世界観はたまらない。

ふと着替える時に気がつく。
右足の太もも部分(股関節から膝まで)が目に見えて痩せてきた。
判ってはいたが、やはりショック。


さて、恐ろしいことに、喉の調子がどうも風邪っぽい。昨夜のエアコンか? 喉がイガイガして痰が少し絡み咳が出る。

リハーサルが終わる頃にはかなり熱っぽく、それでも夕飯に連れられ、とにかくがっつり食ってエネルギーを溜め、帰りがけに買ったショコラBBC1000タケダを飲んで、即就寝。
今日からは民宿なので畳に布団。
快適!
昨日寝れなかったせいもあるのか、すぐに夢の中へ。
いや夢も見てない。

それにしても、こんな時にこんな所でこんなことになるなんて。足のせいなのか…免疫力が落ちてる?


0 件のコメント:

コメントを投稿