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2011/01/17

そこから始めないと、

コンサートの演出というのは、決して珍しい仕事ではないが、久しぶりではあった。
そして、実感したのが、その難しさ。

ニューイヤーというにはちょっと時期の外れたコンサートだったが、それでも実に多くの客様が来場し、また、楽しんでもらえたみたいだったので、とりあえずはホッとしている。
関係者各位には改めて御礼申し上げたい。


さて、コンサートの場合、ソロリサイタルでない限り、実に多くの出演者がいる。
そして、その数と同等もしくはそれ以上の曲がある。
ところが、皆「自分が歌いたい曲」を選ぶもんだから、全体を通して共通点もなく、また、一貫したテーマもない。
年初めのコンサートなんだから、せめてもう少し華やかで明るくて楽しい曲を選べばいいのに(もちろんそういう人もいた)、なぜか悲劇的なものばっかりが出揃い、本当にそれでいいの?! と、疑問視せずにはいられない。
その上、作品一本をやるわけじゃなくアリア一曲しかやらないもんだから、話の筋も判らないし、どんなキャラクターなのかも全く見えてこない。
曲に対する知識も、そのアリアを歌うキャラクターのことも、何もないもんだから、手の施しようがない。

ようするに、オペラのアリアでも歌曲でもポップスでも、関係ないわけ。「自分じゃないとできない」ことではなく、誰でもできる、誰が歌っても同じな、そんなことになっちゃってる。

せっかく、一度のコンサートで色んな曲を楽しむことができるのに…せっかく歌うための技術を培ってきたのに…せっかく歌い表現する場があるのに…



自分が何を歌いたいか、ではなく、お客様が何を聴きたいか、じゃないの??


そこから始めないと価値なんてないんじゃないのか。

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