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2005/02/01

気が付けば

19964月から200012月まで、全国の小中学校でミュージカルやオペラ、芝居をやる劇団にいた。

その時は毎日本番だった。
本番がない時期。。。つまり、夏休みや春休み、冬休みになると、今度は稽古が入ってくる。
芝居漬けだ。
しかしギャラが安いためバイトをしないと食っていけない。いつも短期のバイトを探していた。旅に出るため長期のバイトは無理だったからだ。

稽古に入ると、毎日稽古場まで通っていたのだが、一作品だけをやってればいいわけではない。
短い期間に1時間物の作品をおよそ710作品を仕上げる。
夏休みがいくら長いとはいえ、せいぜい5週間がいいところだろう、その5週間で10作品。
34日に一作品のペースだ。
月曜に稽古初日だとしたら、水曜日にGP*。木曜日に次の作品の稽古初日で土曜日にGP。日曜日に次の…
とまぁ、こんな感じで日々が過ぎていく。
3日じゃ無理だよ」が通じない。なんせ、もう本番決まっているから。楽しみに待ってるお客様がいらっしゃる。
3日しかできないなら3日でやるしかない」となる。
わずか3日で商品として創り上げるのだ。

我ながらよくやってたと思う。
しかしその救いはその現場で知り合った演出家だった。
巧妙なのだ。
技術的なことから精神的な面、プロ意識まで、わずか1年半の間にとことん叩き込まれた。
処理スピードがおそろしく早くなった。
気が付けば、1000本以上の舞台に上っていた。そしてこの本番数も、得られた最も尊きものになった。

*GP/ゲネプロ【独】General probeゲネラルプローベの略。
演劇・オペラ・舞踊などで、初日の直前に本番と全く同じ手順で行う総稽古のこと。

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