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2011/06/18

一人じゃできない、って

どちらかと言えば拍手喝采だったように思う。

「ヴェルディのヒロインたち」が無事に幕を降ろした。
第一回目の、いわゆる旗揚げ公演といえる公演で、多くの関係者によるお力添えで無事に幕を下ろせたことは実にめでたいことだと思う。

ヴェルディのヒロインたち、
なので、実際にヴェルディが作曲したオペラに登場するヒロインたちの話で、自分はその繋ぎ役のようなことを依頼された。

かつてとある現場でご一緒していた歌い手さんからの話で、
実は初めてその人の歌声を生で聞いたとき、実はCD流してるんじゃないかって思ったくらいな衝撃を受けた。

その他に共演した方々も、かつてとある現場で助演で乗っていた時の主役だったり、
これからご一緒する予定の方だったり、
なんだか不思議なご縁の集まりで、面白かった。


久しぶりの出演本番ということもあってか、なかなか台詞が入らない。
し、微妙に声も、出ているのか出ていないのか不安になるほどで、結局自分を模索することで終わったような気がしないでもない…
ただ、いろんな人と共演できたことはとても楽しかったし、また、励みにもなった。
取り上げられた作品に、トロヴァトーレ、椿姫、とあって、いずれも演出したことのある作品だったため、大抵は覚えるのに苦労するキャラクターの名前も難なく、曲も話もよく知ってるし、まさかこんな形で役に立つとは…^^;と、別途楽しむこともできた。

思うに、舞台というのは、例えそれがオペラであってもコンサートであっても、決して一人じゃできない、ってことだ。
もちろんそんなこと充分に判ってはいるけれども、
中にはそれすらも知らない人がいるということも気付けた。
自分の与えられた役割を果たすのはごくごく当たり前のことで、
自分の与えられた役割を果たすことしか頭にない人は舞台に立つ資格すらないと思ってる。
それぐらいシビアなものだし、
この仕事は、何か形に残るものを売ってるわけではない。
時間だったり、心のゆとりだったり、そういう目に見えないでも生きていく上で意外と必要なものを取り扱っている。
それを、自分のために使ってしまっては、お金と時間をかけて観に来てくれたお客様に、
「詐欺だ」
と言われても仕方ない。

そのために、
そう言われないために、
日々努力しているんじゃなかろうか?

だから、拍手を頂き、涙が零れるんじゃないだろうか。

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