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2013/04/12

おかしなルールが

歌い手でもなく音楽家でもない自分が、
まさか人生の内に二度もショパンの歌曲に関わるとは思わなかった。



『奥野真理子メゾソプラノリサイタル』が無事に幕を下ろした。
北九州と東京と、両地でお世話になったスタッフ各位には心より御礼を申し上げたい。
お客様にも実にたくさんの方にご来場いただいた。
ありがたいことと骨身に感じ改めて感謝の意を述べたい、ありがとうございました。

さて、ショパンといえばやっぱりピアノだが、ほんのちょっとだけ歌曲を遺している。正直言って
あまり世に知られていないだけある^^;
が、
そこに籠められた想いというか魂というか、エネルギーとでもいうのかハンパない。
ただ、
やはりそこはショパンで、
なんでピアノ曲じゃなくて歌曲なんだろう、っていうか歌曲じゃなきゃ想いを伝えられないわけだから歌曲なんだよね、でもぶっちゃけピアノ曲でもよかったんじゃないの?
的な^^;


前の日に違う本番があって、その打ち上げから6時間もしないうちに自宅を出発。朝一の飛行機で北九州入り。小型機だったが、初めて一番前の座席に着席して、まぁなんといい天気だこと、さて一眠りしたいのだが、なんとなく気が張ってるのか全然眠れない。そのまま北九州空港に降り立ってバスで小倉まで。小倉からはJRで戸畑に向かう。ホールはその駅前にあった。
 
北九州は、主役の奥野さんの故郷。
なので、もちろんお客様も昔馴染みだろうし、地元っていう地の利もある。
リハーサルをしてちょっと休憩して、さていよいよ本番だぞ、って時にはたと気づく、
あれ、これって完全アウェイ?? だよね
うわぁ受け入れられなかったらどうしよう、誰も聞いてくれなかったらどうしよう、
とかなり不安になりながらも、実際はそんな洗礼を浴びることなく、むしろ好意をもって聴いてもらえた。
 
打ち上げも用意されていて、ボランティアで手伝ってくれていたらしい方々と同席。
「よか声ねぇ~
なんて褒められて調子にのって東京に帰ってきた。


それから約二週間後、今度はすみだトリフォニーの小ホール。
小屋入りしようとすると、楽屋口で、出待ちならぬ入待ちの人々の壁がすごいことになっている。
なんだこれ、
と最初は思ったものの、これは間違いなく自分とは関係ないし、むしろそんな中を出演者然として入っていくのかと思うとなんだかものすごくやりきれない。
当たり前だが、楽屋口に入っていく時は、全員がザッとこちらを見て、
な~んだ
と明らかに残念そうな顔に変わる、のを目の当たりにしながら楽屋入り。
楽屋口受付のスタッフさんに、
「何ですか?
と聞くと、
「大ホールでも本番があって、それの
と苦笑い。
あ、指揮者ね、なるほど。
 
小屋入りでけしょーんとなったものの、まぁ無事に本番を終え、東京では打ち上げはできないと聞いていたので、16:30過ぎには解放されて小屋を出る。
外はまだ明るい。
天気もいいし、小春日和で、さっきまで本番やってたのが不思議な感じで、
このギャップは何だろう
と、ちょっとイラッとしながら帰路に着く。


こうして終わった今回のコンサートの本番。
個人的にはあまりいい出来だと思えず終わった。
こういうコンサートは通常歌い手や演奏者が主役だから、語りや朗読はそれを支える役割になる。そのポジションに対しての力の入れ具合が判ってない感じがしている。
全力で、はないというか、全力を出、せないというのか
全力を出したいのに出してはいけない、というおかしなルールが勝手に作られてしまったらしい。
これはよくない。
この壁は絶対に越えなきゃいけない。
そして、どうやって越えるか、にも拘らなければならないのだ。

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