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2009/03/09

最後泣けたし。

明りがすべて落ちきる前に、全ての音が終る前に、万雷の拍手に包まれていた。と思う。

さえの会、小劇場版オペラシリーズⅠ「カルメン」が、終った。
いろんな人に助けられて、今回の公演ができたことは、とても感慨深い。あらためてスタッフ一同、また関係者各位には衷心より謝辞を述べたい。


今回は、小劇場ということもあって、15分の休憩を入れて2時間以内を目標に設定した。
いくら面白くても、どんなに良くても、小劇場という環境では、2時間以上座り続けるのは酷なことを身をもって知っていたからだ。
ということで、
カット、カット、の嵐^^;
台詞もできるだけ少なくし、必要最低限まで絞り込んだ。

テーマも大幅にいじったし、魅せ方にも相当こだわった。





終ったから言えるけど、すごく楽しかった
最後泣けたし。



小劇場という空間は、実に面白いのだが、意外と使いこなすのが難しい場所でもある。
というのは…

普通オペラといえば大ホールで、オケピがあって、っていうのが一般的。舞台面もとかく広く、客席数も、700席~くらいはある。
つまり、
細かい表情の変化や、捌き、所作などは、オペラグラスで見ないと判らない。
個人個人が持ってるその人のパワーというものも、ちょっとぐらいの差じゃあんまりお客様に伝わらない。

小劇場は、一番前に座って足を伸ばせば舞台に乗ってしまう、キャストの唾をシャワーのように浴びることができる、という距離感。
表情はもちろんのこと、凄く小さなことまでが全て見ることができる。というか見えてしまう。
やる側もお客様の空気感をダイレクトに感じることができるし、見る側もキャストの息遣いまでをも感じることができる。
そして、その人が持つ、パワー。
たとえ歌ってなくても喋ってなくても、動いてなくても、つい見てしまう、存在感。
それが如実に出る。



そういう事実をよく知っていたから、稽古は熾烈を極めた。
でも、
…がんばった、ついてきた。っていうかクビ切られなかったのが不思議^^;

おかげで評判も良かったらしく、
がんばった結果が得られたみたいで、
こちらとしてはそれが一番嬉しい。


演者として、自分がやりたいことや表現したいことを正確に相手に伝えるというのは、非常に難しいことだと思ってる。
自分では表現してるつもりでも、必ずしもそうは伝わっていないことの方が多い。
(ま、だから演出家がいるわけなんだけど)
もし、小劇場で表現ができれば、伝われば、必ず大ホールでも伝わると思う。
小劇場には逃げ道がない。
力の差も、はっきり出る。

ゴマからないのだ。

そこがミソで、いかに自分が雑に舞台にのっていたか、安易にやっていたかを、思い知ることができる、自分見つめの場なのだ。そしてそこで感じることができるか否か。

それに尽きる。















しかしやっぱり小劇場でオペラってどうだろう??

うるさいよね…(笑)

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