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2013/11/05

実り豊かな時間が終わって

APAF.
Asia Performing Arts Festival
アジア舞台芸術祭

というのがある。
のを知らなかった^^;


たまたま見つけて、しかも出演者を募集していたのでオーディションに行ってみたら、これがまたすごい人数が受けに来ていて、
あ、こりゃダメだ、落ちたな。
と思ってたら、忘れた頃に、
合格したんで何時何時何処其処に来てください。
ってメールが来た。


10/25
初めて稽古場に行き、なんとなく緊張気味な全員がいて、しかも日本人以外のアジア人もかなりいる。
色んな言語が飛び交う中、まずは演出家6人の自己紹介とコンセプト発表。
その後、役者達が自己紹介。
日本人、韓国人、台湾人、ベトナム人、シンガポール人
その後、役者陣は、どの演出家と一緒にチームを組みたいかアンケートに書き込み、一時間くらい休憩。
演出家陣は、その一時間の間に役者陣を奪い合い?、自分のチームを結成する。
一時間後、チーム分け発表。
各演出家のコンセプトを聞いて、最もいいなぁと思ったのは、シンガポールから来たChong Tze Chien
彼のコンセプトは、シンプル
シンプルの中に全てが注ぎ込まれており、それ故にシンプルなんだ、って。
彼の作った作品をDVDで見せられたけど、確かにシンプル。
シンプル故の複雑さ。
リクエストが通って、運よく彼にチームに組み込まれた。
“Call me TC”
 “OK!”
集まったのは5人の日本人俳優と1人の韓国人演奏家。
懇親会もプログラムに入っていたので、そこではすでにチーム毎に分かれての懇親会。基本的には全員初めましてだったので、TCの提案で(っていうか彼の中ではすでにこの時からWSが始まっていた)心を曝け出してしまうゲームをやる。
参ったね、ほんの数時間前に会ったばかりなのにこのゲームのせいで?おかげで?すっかり歴戦の戦友かのよう。
明日からが楽しみだ

10/26
すっかり互いを知ったつもりになっていたが、TCのゲームはここから本格的になる。
実は前日にTCから言われていた宿題があって、そのお話しをする座談会がスタート。
各々、自分の過去やトラウマや悔いの強い話を、不覚にも持ってきてしまっているため、座談にも拘らず、かなり感情が剥き出しになってしまう。
その後、では実際にさっき話してもらったことを少しだけ再現してみましょう、と、エチュードが始まる。
が、ただのエチュードとは違って、全員が、自分の体験談を元にされてしまっているので、そこに出てくる感情はその当時の感情(つまり本物)だし、台詞だって基本アドリブなんだけど当時言った言葉そのままだったりするから、これもまた変な説得力がある^^;
なんせ、作りもんじゃないからという作業をしたからか、この日から本当に仲間意識や結束力がパワーアップ!! ちなみに年齢層は、上が43歳から下は24歳まで、実に幅広い。

10/2710/31
翌日には仮の台本を渡される。
それぞれのエピソードが生かされた台本で、実にうまく構成されている。
そして、
「こんなこと(セリフ)言ったっけ??
というと演出助手が、
「言いましたよ、TCに言われて全部録音してありましたから」
という。
ほんとに感情的になった時って、ほんとに変な日本語になるんだね、覚えにくいったらありゃしない^^;

そんなこんなで、実に中身の濃い6日間。

なんだかすごい作品が仕上がった。

11/1
公開稽古。
ここで初めて他のチームの作品を拝見。
ふーん、いろんなことを考えるんだなぁ、同じアジア人でもこうも違うのか、でもこういうところは一緒なんだ、とか、面白い発見がいっぱい。

11/2
小屋入り。
本番は池袋の、東京芸術劇場(もとは小ホールと言われていたところ)。
小屋入りして、ちょっと稽古して確認して、で、場当り。
ここで少し落ち着くね、休みながら調整しよう。
だったのに。
演助からメール。
「すみません、早く来れる人いますか? できれば早めに入ってもらいたい」
なんだろう、何事だろう、と色んな悪いことを想像していそいそと劇場に入る。
と、本当に思いもよらぬことが?!
「都の方から検閲が入って、台詞を一部作り直さなきゃいけなくなった」
(アジア舞台芸術祭の主催は、東京都)
検閲?? 今時?!? なんで??
「地震のこととか原発のこととか。具体的な日時と地名が出るのは良くない」んだって。
なんだかなぁそんなこと言ったって誰がどう聞いても東日本大震災とか福島原発のことだって判るじゃん。
と日本人は息巻くも、当のTCはシレっとしたもので、
OK。」
って。
聞くとシンガポールでは検閲って当たり前なんだって。
それにしても、日本でも検閲に引っかかってしまうとはなんか申し訳なく思いつつ恥ずかしいとも思ってしまった。




11/311/4
なんとか修正をかけて臨んだGP
そして本番。
 
 
実り豊かな時間が終わってしまった。
もっと時を同じくしたかったし、もっと影響を受けたかった。
あわよくば来年、またTCや他の共演者と一緒したい。
 
これほどまでに充足した時間は久しぶりだった。
ありがたいし、これでまた頑張れる。
 
 
良かったオーディションに受かって^^;



ちなみにクロージングパーティという名の打ち上げで、台湾人の女性演出家が声をかけてきた。
「お前はTCんとこの役者だろ? メルアド教えろ」
? うんいいけど
と名刺を渡すと向こうも渡してくれる。
台湾で劇団を主宰してる人で、台湾でも国内的にはかなり人気があって実績もあるらしい。
(実際HPとか見ても結構すごい)
「お前は面白い。今度うちの劇団の公演に出てほしいからメルアド教えろ。お前が出れるような企画が上がったらメールする」
嬉しい!!
ぜひとも!!
やった!! でも中国語は喋れないけどいいのかな

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