久しぶりに神保町の古本屋巡りをした。
学生の頃はよく通ってたが、最近とんと行かなくなって久しい。
当時、自劇団の上演用の脚本を探すために足繁く通って、様々な脚本に、立ち読みだが、目を通していた。
同じ通りに三省堂書店本店があって、そこにもずいぶん行ったし、また新しい脚本も多かったが、いかんせん新しすぎる。
戯曲や映画関係専門の古本屋で、矢口書店というのがあって、そこには、本当に古今東西いろんな脚本が置いてある。
絶版になっているものも探せば見つかる(こともある)ので重宝していた。
古本屋の発する独特の匂いの中で、片っ端から脚本を手にして、何時間も過ごしていた。
古本屋というのは、行ってみるとなかなか楽しい。
自分の知らない世界がそこには広がっている。
かつて出版されて、今はもう取り扱っていないものや絶版になったものまで構わず置いてある。
ちょっとしたタイムスリップだ。
今回も、絶版になっている脚本を数冊見つけた。
値段はピンきりだが、価値はつけられない。
モリエールの『タルチェフ』やアリストパーネスの『女の平和』など、知る人ぞ知る、というものだが、既に絶版になっている。
それらを見つけた時の嬉しさといったらなんとも譬えようがない。
これだから古本屋巡りはやめられない。
久しぶりに脚本を買い漁り、充分に満足して家路についた。
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